「残酷な嘘をついたときは全く罪悪感も何も感じられなかったかもしれない。

……ただ、それを繰り返しても、相手にデメリットがあるだけで自分には一切メリットがない。

だんだん虚しくなっていったお前は、自分の罪を軽くするため…」
「うるさいっ!!」


なんで……なんでこの男は……、こんなにもあたしを乱すんだろう……。


「なんで……なんであんたなんかに………そんなこと言われなくちゃいけないの…っ!?」


……何やってんだろ、あたし。


こんなことしたら、龍の言葉を肯定してるようなものじゃん……。


ホント調子狂う……。


「……結花のこと、許してやれよ。

結花はもうお前のことを許してる。」


いつか屋上で瑞華にも言われた……。


だいたい何を許すって言うの……?


「……何を許せばいいの?

許すって何?謝られてもないのに……。

………ホントにバカバカしい。」