「俺?俺は庇ってくれたお礼を。

あと……。」


紫苑はニヤッと意味あり気に口角を上げた。


「″瑞華のことを一生守る″って誓った。」


「なっ……//」


「これで柚歩さんも公認だな。」


照れてるあたしの頭をポンポンと優しく叩く。


「あっ……紫苑待ってよ!!」


背中を向けて歩き出していた紫苑の隣に小走りで向かう。


フッと笑った紫苑は、あたしの右手を紫苑の左手で優しく包み込んでくれた。


「もう暗いし……帰るか。」


「そうだね。」


「隣の県まで送る。家まで案内してくれ。」


「分かった。……ありがと。」


バイクに乗って紫苑の腰に腕をまわした。


そして背中に顔を埋める。


こうすると紫苑のぬくもりが体中で感じられるんだよな……。


耳まで赤くなってる紫苑に気付かぬまま、バイクは走り出した。