「あのさ瑞華……。」


「ん?」


急に口ごもる虎太。


どうしたんだろう……。


「会いたくなかったら追い返すんだけど……。」


「……うん?」


虎太達以外に、あたしにお客さんかな…?


「誰か来てるの?」


「あぁ…。………水狼の幹部が。」


ドクンッ……


紫苑達が………。


「瑞華、会うことねぇよ。今更なことだよな……。」


龍が真剣な顔をして言う。


あたしが紫苑を庇ったから……?


だから来てくれたの……?


確かに龍の言う通りだよ………だけど…。


「……会う。」


話くらいなら大丈夫……。


会うだけ……会うだけなんだから……。


″紫苑は柚歩さんへの罪滅ぼしで瑞華に優しくしてるの″


ふと、結以の言葉が脳裏をよぎった。


仲間だって思われてなくても……大丈夫、きっと普通に話せる。


目を瞑って深呼吸する。


そして改めてドアのほうを見ると、そこには懐かしい4人の影が並んでいた。