~紫苑side~ 死龍の幹部を殴っていると、ふと、死炎組組長に目が行った。 組長は俺を見てニヤッと笑うと、黒い塊の先端を俺に向けた。 俺は動けなかった……。 銃が怖いわけじゃない。 ただ……あの銃には見覚えがあった。 2年前のあの日、俺を狙って柚歩さんを撃った銃だった。 俺の足は金縛りにあったかのように動けなかった。 あぁ…、今度こそ俺は死ぬのか……。 ……俺はそう覚悟していた。 「紫苑っっっ!!!!」 ドンッ……