「7時……。尚希、今何時だ?」


「え…?4時です…。」


あと3時間か……。


急に言ってくるものだな……。


「紫苑は……戦えますか…?」


"戦いますか"ではなく"戦えますか"と聞いた尚希。


「……っ。」


「好きな人を……殴れますか?」


「……っ…俺は……。」


……できるわけない。


裏切られたんだから……敵なんだから……。


そう頭では分かっていても、心が……。


でも……。


「……俺は総長なんだ。俺が戦わないわけにはいかねぇだろ…。」


最後のほうは、自分でも驚くほど声が小さくなっていた。