「あたしは……中身を見るよ。その人のホントの姿を見たいから。」


「……っ!!」


「じゃあそろそろ戻ろっか。虎太達待ってるし。」


あたしは再び砂浜を歩き出した。


でも、後ろから龍が着いてくる気配がない。


「龍……?」


振り返ると、龍はまだ1歩も動いてなかった。


「どうしたの?早く戻らなきゃみんなが心配す……」
「………なよ。」


「えっ?ごめん……よく聞き取れなかった!!」


あたしは龍のところまで戻った。


「龍?どうし……」


パシッ


え……?


なんであたし…、龍に腕を掴まれてるの……?