「大丈夫だった?ずいぶん嫌がってたけど…。」


龍に向き直り、龍の表情を窺う。


「…っ……そのイケメン達ってどこにいたんだよ。早く現れろよな…っ。」


「そのイケメン達なら、いないよ?」


・・・


「はぁ!?だってお前さっき……」
「あっ!!あそこにUFOが!!」


「……は?UFOなんているわけねぇだろ。」


「やっぱり龍は引っかからなかったね。それと同じことだよ。元々どこにもいないの、俳優なんて。」


「お前何言って……。」


「所詮、あの女達は"顔"しか見てないんだよ。龍だって、そんなの嫌でしょ?中身を見てもらいたいでしょ?」


「……っ…お前は?」


「ん?」


「お前は……顔だけか?中身を見ないのか?」


………あたし?