「だいたいなんでお前瑞華のこと悪く言うんだよ。

友達なんだろ?」


『瑞華が……瑞華があたしのことは友達って思ってないって……。あたしのこと嫌いだって…っ、瑞華言ってたから…っ!!』


電話越しにすすり泣く声が聞こえた。


「とにかく……、ムリなものはムリだ。」


『えっ……』


ピッ


スパイ女が何か言いたそうにしてたけど、俺はすぐに電話を切った。


初めて聞くスパイ女の泣く声や、あれほど頻繁にスパイ女と会っていたのに"友達じゃない"と言った瑞華の言動に、不覚にも動揺してしまった……。


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