“まったく。お前はなぜ母親のように力がないのだ!!”

“力がないお前など邪魔者以外なんでもない!!”

「ごめんなさいごめんなさい・・・・」

私は泣きながら謝る

バッ!!!

私は飛び起きる。

「はあはあ・・・・夢・・・?」

そう。それは過去の夢。

昔の悪夢。

今更見るなんてなあ・・・・

私は気が付くと涙を流していた。

私、倒れちゃったんだ。
みんなに迷惑かけちゃった・・・・

ここでも邪魔者になっちゃ・・・・

私は泣きながら震えていた。

「おい。櫻。起きてるか?」

障子の向こうから土方さんの声が聞こえる。

私は慌てて涙をぬぐう。

「は、はいっ!」

そう答えると土方さんが部屋の中に入る。

そして私の傍に座る。

「体調はどうだ?」

「あ、だいぶ楽になりました。すみませんご迷惑おかけして。」

「いや、迷惑なんかじゃねえさ。それより、茶と桜の花すまなかったな。」

「あ、いえ!でもどうして私だと分かったんですか?」

そう言うと肩にふわりと羽織が掛けられる。

「この羽織はお前のものだろ?」

「あ・・・・」

「すまなかったな。」

「いえ。」

土方さんの笑顔があまりにも優しくておもわず顔を赤らめる。

ああ、今が夜でよかった。