何かを察したような口ぶりの結祈に対し、ジョエルは口元を歪ませ愉しげに答えた。
「……つまりどういうことだ?」
二人のやり取りどころか、ジョエルの言葉の意図さえ理解出来てない昶は、朔姫に近付いて小声で尋ねた。
「恐らくだけど、異能の実力勝負ってことじゃないかしら」
「…なるほど」
昶は頷きながら納得する。
――つまり試合ってことだよな。
――だからって捻じ伏せろとか
――言い過ぎな気もするけど。
――そりゃオルディネの未来が
――掛かってるわけだけどさ。
――やっぱジョエルって
――すげー怖ぇな。
「試合は一対一で全三試合。異能を駆使して敵方を戦闘不能に追い込む、または降参させれば勝ちだ」
「ってことはー、チーム戦に参加するのは戦闘向きの三人だけだよね。頑張ってねー。応援しといてあげるからー」
「何言ってんのよ陸人。アンタは余裕で戦闘向きでしょうが」
呆れるギネヴィアの言葉に、陸人はあからさまに面倒くさそうな顔をする。
「えーボクが出るの?朔姫とか駿やジョエルがいるから余裕でしょー」
「いえ、油断は禁物です。確かに戦闘の経験はありますがまだ浅い。それに相手の方も、中堅の順位を保っている実力がある。私よりも陸人さんが出た方がいいかと」
「同意見だ。そもそも俺にはハンデがある。故に“肉体強化”もいつまで保つか分からない」
「ハァ……クソ真面目な返答とか、気が滅入るだけなんだけど」
朔姫と駿のどちらも筋の通った言い分に、流石の陸人も返答に困ったのか、毒を吐きながら悪態をつくだけだった。
「クックックッ……案ずることはない。陸人は元々、頭数に入れてある」
「はぁ?なにそれ。拒否権なしじゃん」
「その通りだ。事実上、我々には後がない。否応無しに出てもらう」
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