「陸人さんが、そんな事を……」
「最初は単に私をからかってるのかなって、少し苛ついたりもしたけど、その話を聞いて何も言い返せなかった」
むしろその通りだと思ってしまった。
陸人の言うことは、間違っていないと。
「アーネストさんは私を褒めてくれたり、結祈は特別だと言ってくれるけど、そんな事ない。だって私は、オルディネを解散させない事に必死で、そんな事すら知らなかったんだもの」
だからそんな小娘に希望を見出せないと言われても、あかねは言い返す言葉が見つからなかった。
それどころか、陸人が自分よりオルディネの事を考えているとさえ思えてしまうほどだった。
「…けどさ、あかねはオルディネを解散させない為にって、ただそれだけでやってきたじゃん。それって誰にでも出来ることじゃないぜ」
「そうなのかな…」
「ああ。オレにしてみれば、何でそんなに出来るんだって不思議なくらいだし」
「何でって…………オルディネがなくなったら、みんな離れ離れになっちゃうじゃん」
間を置きながらも、あかねははっきりと告げる。
「私絶対イヤだよ。そりゃあ色々言われたし、嫌なこともあったけど、それでもみんなと過ごす時間は楽しいし、もっと続いて欲しいなって思うの。それくらいみんなのことが好き。だからもっと一緒にいたい」
リーデルとしてままならないどころか、候補としても未熟であることも分かっている。
けれど理由がないままに、言われるがままに今まで動いていたわけじゃない。
誰に何と言われようが、譲れない想いはあるのだ。
「だったらいいじゃん」
「え?」
昶の言葉に、あかねは顔を上げる。
「それだけでも大した理由じゃん。いいと思うぜ。オレだってみんなと一緒にいたいしな」
「昶……」
唖然としつつも名前を呟けば、昶は嬉しげに笑う。
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