ぎこちなく近況を報告する昶に、あかねは更に笑みを深くする。
「告白しないの?」
「はっ!?む、むむむ、むむ無理だろ!」
「何で?」
「何でって…うまくいってるつっても、前より話すようにはなっただけだし。なんつーか……オレだけ意識しちゃってるというか、朔姫はただの友達としか思ってないみたいで……」
「つまり絶賛片想い中ですな」
はっきり言えば、昶は頬を赤く染めたまま頷いた。
――んーまだなのかなぁ。
――端から見れば
――お似合いなのに。
そんな彼の様子を見て、あかねは心の内で呟く。
「あかねはどうなんだよ?」
「私?」
「好きなヤツとかいねーの?」
「いないね」
「即答かよ」
「だっていないものはいないし。それに…」
「それに?」
「今はそんな事考えてられないから」
あかねのその言葉に、昶はハッとしてばつの悪い顔を見せる。
「…そうだよな。仲間が集まったつっても、まだリーデルの件は終わってないもんな」
「……うん」
「確か五人集めるんだったよな?」
「そうだよ。でも私が集められたのは、三人だけど」
目標の人数にはまだ足りない。届かない。
その事実だけが、あかねの頭の中で存在を誇示する。
「正直ちょっと不安なんだ」
「不安?」
「うん。私がこのままリーデルを目指してていいのか」
さり気なく零した本音に、昶は目を丸くする。
「なれるかじゃなくて?」
「うん」
「……何かあったのか?」
「うーん……どうなんだろ」
あかねは曖昧に答えて笑みを浮かべる。
「多分大したことじゃないんだ。むしろ言われて当然のことだというか……」
「もしかして、駿センパイが言ってたことか?」
「えっと…それも少しあるんだけど、違うんだ。あのね――」
あかねは少しずつ話し始めた。
オルディネにおいてのリーデルの特異さ。
異能社会にとってのオルディネの異質さ。
それらを含め、陸人に言われたことを昶に話した。
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