「うーん。その言動は、あざといね」
そう言って、泰牙は無言になり悩むように考え始める。
その様子を瞳を逸らさず、捉えて言葉を待っていると、しばらくして、ようやく意を決したように、両膝を叩いた。
「よし、決めた!君の親切に甘える事にするよ。絶対連れてってね!」
「もちろんです!泰牙さんも約束すっぽかしちゃダメですよ?」
「もちろんだよ!ねぇねぇ!どんなお店があるの?」
「えっとですね――」
知っている事、聞かれた事あかねは惜しみなく話す。
泰牙はそれら全てに興味を示し、子供のように無邪気に笑った。
その姿からは、恐怖や悪意に苛まれ、時には血にまみれてしまう暗い日々を過ごしていたとは、とても思えないほど輝いているほど。
彼がオルディネに所属したら、昶達にもこんな風に笑ってくれるだろうか。
ふとそんな事が頭に過ぎりながら、あかねは計画を立て始める。
なるべき泰牙の意見を取り入れながら、要所を押さえてかつ自分の行きたいところも組み込むと、彼から再度強かだと評される。
性格がうんぬんと言われる事は度々あるものの、こうもはっきりと、しかも正面から言われる事はあまりない。
そんな彼も、存外強かなのではないかと思いつつ、話を続ける。
今まで話した中で、最高潮に盛り上がり話が纏まった時には既に、日は沈み星々が輝き始めていた。
そして去り際に、あかねと泰牙は互いに笑いあって、再び指きりを交わすのだった。
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