「あかねちゃんはその……ここでは、どんな風に過ごしているんですか?」
振る舞いや言動は弱々しくも、強い意志を含んだ茶の瞳でこちらを見据えて槐はそう尋ねた。
そんな彼女の意志を汲み取ったのか、結祈はオルディネの事はあえて知らぬふりをして、当たり障りなく話し始める。
「……そうですね。こちらでは、ご友人達と共に日々楽しく過ごしておられます」
自分が見てきた日々のあかねを思いながら、結祈は温かな眼差しでそう答え始めた。
「誰に対しても素直で愛らしく、いつも笑顔が絶えず、私を含む周囲の人達に癒やしと元気を与えてくれます」
「……そう、ですか」
返ってきた言葉に、槐は曖昧な笑みを浮かべながら相槌を打つ。
その反応の原因をある程度察しのついている結祈だったが、槐の心情を汲むことはしない。
「ご実家でもご兄弟達と共に、賑やかにお過ごしだったのでは?」
自然の流れを装い結祈が問えば、槐は予想もしてなかったのか少し驚き、困ったように眉根を下げて何とも言い難い顔をする。
「ええと、……どうなんでしょうか」
「と、申しますと?」
「えっと、その…………私、一応あかねちゃんの家族ですけど、数えるほどしか喋ってないので」
.

