それからほんの数分だけ他愛のない話をした後に、このワンピースを差し出してきたのだった。
このような物を渡されるのは初めてだったあかねは最初は気が引け遠慮していたが、アーネスト曰く仕事中に立ち寄った店で、偶然見つけたとの事で半ば押し切られるままに受け取ることになった。
ところどころ可愛らしいデザインが施されていてすぐに気に入ったのだが、周囲より低身長の自分にサイズが合いすぎてる気がした。
日々ジョエルから嫌味を言われ、その鬱憤に彼に話し相手として付き合わせている事もあり、気を使わせてしまったのではと思ってしまった。
「アーネストさんって凄いな。大胆っていうか、手練っつーか」
「そうだね」
「でもセンスいいよな!すげー似合ってる!」
「ホント?変じゃない?私、こういうの着たことなくて」
「全然。むしろ可愛い!」
昶の力んだその言葉に、あかねはホッとして安心する。
「オレ曰く!あのジョエルも目を奪われてイチコロだ!」
「え。あ…………うん。ありがと」
「あ、また本気にしてないだろ!」
「そりゃあ……ね」
皆まで言わず、曖昧な相槌をする。
――例えが悪すぎる。
あかねは心中でそう呟いた。
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