桜空あかねの裏事情


「そうどすな。うちも結祈はんとお喋りしたかったどす。朔姫の事や、新しく入った子の事とか」

「ご存知でしたか」

「へえ。この子から聞いたんどす」

「朔姫が?」


女性の言葉に結祈は、僅かに驚きを含ませた目を朔姫を見ると、彼女は静かに頷いた。


「何があったかは知らんけど、ぎょうさん話してくれはって。普段あまり喋らない子やのに、珍しいと思うてましたけど……よお聞いたら、その子達との事ばかりなんどす」

「そうですね。最近の朔姫は、あかね様や昶とよく一緒にいますから」

「ふふっ。そうみたいやなぁ」


女性はそう言いながら、朔姫の髪を撫でる。
それが気恥ずかしくなったのか、頬を微かに赤くして俯く。
するとふと、上から降りてくる足音が聞こえて来た。


「あ、結祈!」


自分を呼ぶ声に結祈は振り向き、朔姫は顔を上げる。
近付いてくるのは、紛れもなく今話題になっている彼女達だった。


「お二人共いらっしゃるという事は、特訓は終わったようですね」

「うん!とりあえず今日の分は。これから昶と復習するつもりだったんだけど……」

「腹減った。このままだと多分ヤバい」


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