それは数秒で終わり、携帯はすぐに手元に返される。
一方で瀬々は心底嬉しそうに自身の携帯を見つめ、更にはガッツポーズをしていた。
「念願のあかねっちのアド入手!毎日メールしていいッスか?」
「三日に一回返信するだけでいいなら」
「えー!それじゃ意味無いッスよー!」
駄々をこねる瀬々に呆れながらも、少しだけ微笑む。
何だかんだ言って、彼のこの剽軽な性格は嫌いではないのだ。
「まぁそれはさておき、お約束通り情報提供ッスね!俺が持ってる、それほど弱くない無所属異能者の情報。三つあるうちの一つ教えちゃうッス!」
「うん」
「んじゃ、早速選ぶッスよ!“追放された異能者”か、“夜な夜な徘徊する異能者”、そして“生き残った異能者”。三択に一つッス!」
「…………」
意気揚々と特定の情報を挙げていく瀬々に、あかねの表情は笑顔から苦笑、更には無表情に、そして沈黙する。
――なんていうか、アバウト過ぎ。
あまりにも部分的で、明らかにどれも穏やかではなさそうなそれに、あかねはすぐに答えを出せずあぐねる。
――追放、徘徊、生き残り。
――物騒な単語ばっか。
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