「ほー。やっぱアーネストさんも、あかねっちの虜なんスね〜」
そんな様子を見て、瀬々は納得したように呟く。
「そうだね。とりあえず彼女がどうなっていくのか、すごく楽しみだよ」
彼と同じ青い瞳と異能を持ち、彼と同じ道を歩もうとしている少女。
アーネストは楽しさと懐かしさの中、密かに願っているのだ。
この少女が彼と同じ結末を迎えないことを。
幸い彼女には、彼と違い支えてくれる人が大勢いて、その点は安心している。
「あかね嬢」
「何ですか?」
声を掛ければ、笑顔でこちらを向く彼女に、アーネストの心は不思議と安らぎ落ち着く。
やはり似ているのだ。
今は遠い、懐かしき彼らに。
「……偶然にも瀬々くんに会えたわけだから、少しばかり取引をしてもらったらどうだろう?」
自らが抱く感情を晒すことなく、話題を切り替える。
すると瀬々の目は一瞬光り、顔つきが変わる。
聞いた通り、どんな時でも仕事一筋のようだ。
「藍猫は行き当たりばったりでも、受け付けるッスよ!」
「でもお金持ってないし」
「対価は情報でもいいんスよ」
気軽く言いのける瀬々だが、情報と一言で言われてもピンからキリまである。
自分の事だったり、桜空の事。
はたまたオルディネの事。
適当に選んで迂闊に情報を差し出すわけにはいかず、結局何を差し出せばいいのか分からずにいた。
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