ジョエルが言うとおり、先天性拒絶症の異能者達の中で異能を使用する者は必ずと言っていいほど服用する制御剤。
異能とそれを拒絶する身体のバランスを保つ為に欠かせないが、実際のところは個人差によるところが大きく、効果抜群の者もいれば効果なしの者までと差が激しく、服用する者達の中では大きな問題点になっていた。
「知り合い曰く……この新型は試作段階ではあるものの、それらの問題点を克服した代物らしい」
「それを俺に服用させ、定期的にその経過を報告しろ。ということか」
俺が察した事を告げれば、ジョエルは目元を細め更に口元に笑みを浮かべる。
どうやら、正解のようだ。
「察しが良くて助かるよ。どうやら、お嬢さんの人選は正しかったようだ」
「……貴方は思いのほか、狡猾で用意周到だな。それが五指と言われる由縁なのか」
「どうだかな。何せ周りが勝手にそう呼んでるだけだからな。だが否定はしない」
軽く喉を鳴してジョエルは立ち上がり、見下ろすように俺に向かって再度口を開いた。
「私が掲示する条件は以上だ。では答えを聞こうか。葛城駿」
「………俺は――」
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