瀬々がその銘菓を手に取り、外観を見回しながら楽しげに答える。
「ジョエルさん達って甘いの好きなの?」
「多分。お茶会する時、ジョエルはいつもコーヒーなんだけど、砂糖いっぱい入れるから」
「へぇ……見かけによらず甘党なんだね」
「そうみたい。瀬々の先輩達は?」
「俺のとこは皆さんバラバラ。社長は甘党だけど副社長は辛党だし、先輩らは酸っぱいのや苦いのだし……ホント参っちゃうよ」
「確かにそれは参るね」
苦笑しながら少し愚痴を零す瀬々にあかねは同意する。
好みに大きな違いがあると、その個々に合うものをそれぞれ考えなければならなくなる。
その分、時間も労力も使うので決して簡単な事ではないのだ。
オルディネのメンバーの好みが、ある程度同じで良かったと心底思う。
「お土産選びも意外と大変だよね」
「ねー。桜空さんはその蒸しケーキにするの?」
「うん。賞味期限も長いし、美味しそうだから。家族のもこれにしようと思う」
「そっか。じゃあ俺も社長にはこれにする」
持っていたカゴの中に商品を入れる。
こうして二人は集合時間間近まで、お土産選びに時間を費やすのだった。
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