桜空あかねの裏事情


「確かに口止めされてる。でも条件を呑んでくれたら、教えてもいい」

「条件?」


あかねはただ頷く。


「今から言う事は瀬々と私の間だけの事実。だから、他人に共有させる事は許さない」


そう言えば、瀬々は含みある笑みを浮かべた。


「つまり他人に口外する事は許さないってわけスか。一応、心境の変化をお伺いしても?」

「まずはあなたの推理力。ジョエルほどではないにしろ、なかなかだったと思う」

「そりゃあどうも。こう見えて考えるのは好きなんスよ」

「次に、あなたが少しでも本音を話してくれた事」

「……情報対価ッスか」

「そして最後に。あなたを友人として認められたから」

「ふーん……え?」


瀬々は思わず目を見張る。


「何驚いてるの?」

「いやぁ……まさか桜空さんにそう言ってもらえるとは思わなかったッスから」

「私もあなたを友達だなんて思える日が来るとは思わなかった」

「うわぁ……随分と辛辣な物言い」

「で、答えは?」


あかねは問い掛ける。
瀬々はまるで当然と言わんばかりに笑う。


「イエス。もちろんトモダチとして」

「ふふ。そう来なくっちゃ」


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