「ちなみにそれだけじゃないスよ。近頃オルディネが調べてる異能者達は全員、桜空さんと接点がある。あとフツーにジョエルさんと二人で歩いてるところとか、言い争ってるとことか見掛けるし」
「うそ…」
「道のど真ん中で騒げば、嫌でも目にするもんスよ」
確かにその覚えがあり、それ以上問い詰めることはしなかった。
「でも、そこで一つ疑問が生じたんスよ。仮に桜空さんが人選を施してた場合、何故ジョエルさんは彼女に任せるのか」
「はぁ……まぁ確かに」
確かに所属したばかりの少女が、チームの今後を担うであろう異能者達の人選をしていたら、誰だって疑問に感じるだろう。
「これはあくまで俺の推測だけど……桜空さんってジョエルさんの秘蔵っ子だったりする?」
「…………………何で?」
やや斜め上を行き過ぎた推測に、あかねはかなりの間を置いて聞き返す。
「情報とジョエルさんの行動からしてなんとなく」
瀬々はあっけらかんと答えた。
――とんでもない発想だけど
――瀬々の推理力には正直驚いた。
――敬遠してたのが勿体無いくらい。
――もしかしたら、何かの足掛かりになるかも。
「まぁ口止めされてるとかなら、答えなくていいッスけど」
沈黙していたあかねの心情を察するように、瀬々は気遣うように言葉を紡ぐ。
しかしあかねは首を横に振る。
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