桜空あかねの裏事情


あかねに連れられながら着いた場所は、少し離れた場所にあったエレベーター前だった。
案の定、先生も生徒達もいなく難なく三階へ上がる事が出来て、尚且つ部屋も近くにあり、円滑に事は進んだ。
ドアを開けると誰もいなく、少し広い和室が二人を出迎えた。


「ラッキー!一番乗り!」


荷物を置いてあかねは部屋に寝そべる。
その様子を見ながら朔姫も荷物を置いて、傍らに座る。


「山の中だから少し不備がある事も覚悟してたけど、思っていたより部屋も綺麗で良かった」

「そうだねー」

「それにしても、桜空さんって意外と……」

「ん?どうかした?」

「ううん。何でもないわ」


首を振る朔姫にそれ以上問い詰める事もなく、上半身だけ起き上がる。


「二人にしては広いなぁ。他にも誰かいたっけ?」

「他のクラスの子がいたはず。名前までは知らないけど」

「ひょっとしたら初対面かもね」


荷物を置きながら言えば、同時にドアが開く。
同じ制服を着た二人の見知らぬ女子が入ってきた。



「はぁ……やっと到着」

「なに疲れてんだか」

「いや、階段キツいし」

「フツーでしょ。てか意外と綺麗」


繰り広げられる会話に、自分達も階段を登っていたら間違いなくこうなっていだろうと、あかねは密かに苦笑をした。


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