「へぇ?アーネストも知ってたんだ」
「一応ね」
「どういう子か分かりますか?私と同い年と話を聞いたので、少し気になって」
自身が知るのはギネヴィアから聞いた情報だけで、定かではない。
所属だけなら新しい仲間と言う程度の認識で済むが、同年の少女となれば普段から平静を忘れない朔姫とて気になってくるものである。
そんな彼女の心情を察したかのように、アーネストは自分の知る情報を話し始める。
「直接見たわけではないけれど、写真を見た限りではとても可愛らしい子だったよ。それとジョエル曰く、素直な子だとか言ってたよ」
「そうですか……」
「だから心配ないよ朔姫ちゃん。良い仲間になれるさ」
「そう言って頂けて少し安心です。ありがとうございます」
過去の経験の所為か、朔姫は同年代の子が正直苦手だ。
けれどいつ来るか分からない、ましてやまだ会ってもいない人を勝手に決めつけるのは早すぎる。
もしかしたら、新しく仲間になる同年の異能者に淡い期待を込めてもいいのかも知れない。
そう思えば、朔姫の心は幾分か軽くなった。
「さて。話に区切りがついたところで、外出中のジョエルから伝言があるんだけど」
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