桜空あかねの裏事情


数時間後 某所



「やっと着いたか!……つか、あかね。大丈夫か?」

「眠い」

「えー。桜空さんバスん中でずっと寝てたじゃん」

「でも思いのほか騒がしかったから、寝れなかったのかも……」


目を擦るあかねを見てそれぞれ思った事を述べる面々。
辺りを見渡すと、どうやら山の中と言っても過言ではないほど辺りは木々に包まれていた。
まさに林間学校というべきだろう。


「男子は二階。女子は三階。各自、荷物を部屋に置いたら、すぐにクラスごとに集合すること。いいわね!」


生徒達の喧騒の中、遠くで引率の教諭の張った声が聞こえる。
それに応じるように荷物を受け取った生徒から順次に、ぞろぞろと建物に向かって歩いていく。


「んじゃ俺達も荷物を持っていくッスよー」


瀬々は背伸びをしながらそう呟くと、ふらふらと荷物の受け渡してる場所まで歩いていく。
それに続くように昶は一歩前に出て振り返る。


「荷物置いたら、また集まろうぜ」

「うん。昶は部屋どこなの?」

「確か208号室だったような?瀬々がプリントもってるから、後で確かめる。あかねは?」

「えっと……」

「310号室」


答えられずにいると、隣にいた朔姫が答える。


「だってさ」

「自分で確認しろよ」

「善処する」


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