リーデルはチームの頂点かつ象徴となる存在。
魅力も実力の一つだが、それだけでは足りない。
現在の他チームの頂点達を見れば一目瞭然である。
彼女は若さ故に未熟さが更に目立ち、もしこのままリーデルとなれば、遅れを取ってしまうのも目に見えている。
今の内に様々な事を経験させ、身に着けられるものがあるならば身に付けさせておきたい。
それが結祈の本心でもあった。
「他者に対する関心が、極めて乏しい貴方には理解し難いとは思います。ですが、少なくとも自分はその所存ですので」
「クッ…随分と下らぬ所存だな。分かりたくもないほどに」
小馬鹿にしたような態度で言葉を返されるが、結祈は負けじと更に切り返す。
「だから貴方は、平気で人を切り捨てる事が出来るのでしょう。外見は取り繕っているようでも、中身は欠如している」
はっきりとそう告げた結祈だが、何故かジョエルの顔を見る事は出来なかった。
これまで彼に対して、根本的に非難する言葉を吐いたことはなく、思わず感情に任せたまま口走ってしまった事を今更ながら後悔した。
必要以上の皮肉を言われるかも知れないと思ったからだ。
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