「一緒に……ですか」
呟くように繰り返すと、あかねは厳しげな表情を浮かべた。
異能者を探す為にも知る為にも、その行動は最適と言える。
だがジョエルと共にいる間、嫌味と皮肉を浴びせられ続けると思うと、気が進まなかった。
「え、なになに?もしかしてジョエルと」
「違います」
まだ何も言ってないが、余程聞きたくないのだろう。
拒絶するほどの即答ぶりに、湊志は口と動きを止める。
そしてアーネストの耳元に近付き、小さな声で話し始めた。
「あかねちゃんって、ジョエルの事嫌いなの?」
「嫌いってほどではないと思うけれど……。まぁ、あまり良い印象は持っていないだろうね」
「あー……なんとなく分かっちゃったかも」
一人納得する湊志を余所に、アーネストはあかねを優しく諭す。
「ジョエルの言い方は決して良いものではないけれど、今の君には頼りになる存在でもある。とは言え、あかね嬢が嫌ならもちろん、無理にとは言わないよ」
「…………いえ」
間を空けながらもあかねは首を振るく。
「ジョエルが何と言おうと、絶対行きます」
今優先すべきは私情ではなく、目の前にある事実。
複雑に思いながらも、あかねは感情に抗うのだった。
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