案内されたのは店の最奥。
扉を開ければ閉ざされた空間が現れる。
どうやらそこは広間のような一室で、中央には部屋を半分ほど占める巨大な円卓があった。
「好きに使っていいから」
「助かるよ」
「ちなみに飲み物は、いつものでいいよね?」
「もちろん。あかね嬢は?」
「水でいいです」
「オレンジジュースとかあるよ?」
「……じゃあそれで」
「了解っと。ちょっと待っててね」
ウィンクをして湊志は部屋から出て行った。
それからすぐに近くにあった席に座ると、続いてアーネストもあかねの隣に座る。
「ここ、いいお店だよね」
「はい。落ち着いた雰囲気で、ホッとします」
「気に入ってくれたなら、何よりだ。ちなみにここは学割が効くから、学校帰りに朔姫ちゃん達と来るといい」
朔姫の名前が出て、今頃彼女達は、戸松の街中で楽しく過ごしていればと思う。
「さてそろそろ本題に入ろうか」
放たれた言葉にあかね無言で頷く。
「あかね嬢はこの二ヶ月間で、結祈や朔姫ちゃん達に認めてもらわなければならない」
「はい」
「その為には、色々とやらなければいけない事があるけれど……あかね嬢はどうしたい?」
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