桜空あかねの裏事情


「あらそう。なら好きにさせてもらうわ」


揚々と告げればギネヴィアはドアの方へ歩いて行き、部屋を去ろうとする。



「聞き忘れていたが」


ドアを開けて廊下へ一歩踏み出した時、ジョエルは不意に呟く。


「お前は昨日の事について、どう思っている?」

「昨日?あぁ……もしかしてあかねちゃんの事?」


その問いに返事は無かった、否定をしないという事は的を得ているとギネヴィアは理解する。


「アタシは別に反対でも賛成でもないわ。というか」


そこで一旦、言葉を切る。


「ぶっちゃけどっちでもいいのよ。あかねちゃんがリーデルになってもならなくても」

「ほう……それは意外だな。反対派に名前が書いてあるから、てっきり反対しているのかと思ったが」


口元に笑みを浮かべて、さも予想外だったと言わんばかりのジョエル。
そんな様子を煩わしいと思いながらも、ギネヴィアはそれを無視して話を進める。


「流れ的にそう書いたのよ。アタシがどっちでも良いなんて言い出したら、余計に事を荒げるでしょ」

「なるほど。実に賢い選択だ」

「感謝する事ね。まぁアタシ言わせてもらえば、もっと違うやり方もあったと思うわ」

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