八木さん家の5人兄弟。


「雪・・・」


 いつもチャラチャラしてるくせに、バカみたいに真剣な顔をして。


 私をしっかりと見つめる。


 
 ドキドキしそう。

 てか、してる。



 うぅぅぅぅ・・・キスされちゃうってば。



「翔。バカ」


 翔ちゃんをののしる声。


 小夏くん・・・?



「キスしようとしてんじゃねーよ」


 無愛想な顔をむすっとさせて、私の手を力強く引く。


 ・・・助けられた。


 次こそ、助けられた。



 安心する。


 ホっとして、私より背の高い小夏くんを見上げた。



 その時、おでこに優しい感触がする。


 柔らかい。


 熱い。



「小・・・夏、くん???」



 キス・・・された?


 おでこに。



 え??