「雪・・・」
いつもチャラチャラしてるくせに、バカみたいに真剣な顔をして。
私をしっかりと見つめる。
ドキドキしそう。
てか、してる。
うぅぅぅぅ・・・キスされちゃうってば。
「翔。バカ」
翔ちゃんをののしる声。
小夏くん・・・?
「キスしようとしてんじゃねーよ」
無愛想な顔をむすっとさせて、私の手を力強く引く。
・・・助けられた。
次こそ、助けられた。
安心する。
ホっとして、私より背の高い小夏くんを見上げた。
その時、おでこに優しい感触がする。
柔らかい。
熱い。
「小・・・夏、くん???」
キス・・・された?
おでこに。
え??

