黒縁メガネのツボだったけど・・・なしでもカッコイイ。

  
 レンズ越しじゃない瞳。


 お兄ちゃんの目を・・・改めて見てみる。



 二重なのに、可愛さすぎずに甘い目元。

 
 ・・・飲み込まれそうになってくる。




「雪・・・もういい? さすがに照れるし。オレの気持ち知って・・・もてあそんでる?」

「えっ・・・そんなんじゃ・・・」


 じぃっと見てたせいか、お兄ちゃんとの距離が近い。


 そのことに気づいたら、恥ずかしくなって後ろに下がる。



 だけど、お兄ちゃんは私の手をグイっと引っ張って、私を自分の方へひきつける。



「雪・・・好きだ」


 耳元で囁かれて思わずのけぞった。


 低すぎず、優しい。


 そんな声が、耳をくすぐった。



「お兄ちゃ・・・」


 腕の力が抜けていく。


 あぁ・・・。


 どうしよう。