「そういえば、冷蔵庫のケーキ・・・雪の?」

「うん。作った」

「ありがと。好き」

 おでこをコツンとぶつけられて、サラっと好きと言われる。


 違う違う・・・これは、その。

 シスコン的なので・・・。


 好きに深い意味はないの。

 昨日のはドッキリで、あー・・・もう。


 よく分かんなくてグチャグチャしてる。


「皆そろってるよ、その格好見たら驚くな」

「・・・変で?」

「・・・可愛くて」

「からかうのやめてよ」

「本気で」


 巧くんに手を引かれ、リビングに行くと。

 料理を囲んで皆が座っていた。


 
「雪。その格好・・・」

「パーティーだから、正装がいいかな・・・って思って」

 やっぱ・・・おかしいかな。


「めちゃくちゃ可愛いじゃん!」

「え・・・」

 翔ちゃんに、肩をつかまれて興奮した様子で話される。

「惚れる!」

「・・・本当に?」

「ていうか、もう惚れてる!」

「はぃ・・・?」


 翔ちゃんにギューっと抱きしめられて、思考ストップ。


 ちょっと待った。


 昨日のはドッキリでしょ。

 これもドッキリでしょ。


 嘘でしょ、なしでしょ!?