「・・・露出が多いです」

「そのくらいでOKだと思います」

「胸の辺りがあきすぎじゃぁ・・・ないですか?」

「全然。はい、上着はおってパーティー会場へGO」

 
 あっという間にクリスマスで。

 
 今は優香の家。


 来る前にケーキはもう作ってある。

 冷蔵庫に入れたけど・・・翔ちゃんが食べないか不安。


 いや、私少しつまみ食いしたけど・・・。

 
 まぁ、いっか。



「・・・絶対気合入れすぎの露出多すぎ」

「まだ文句?」

 優香に借りたドレスは可愛い。


 可愛い・・・ですけど。


 胸元が開いているのが不満だ。


 
 私は借りた上着をはおる。

 だけど、胸元が気になる。


 あぁもう、いいや。

 どうせ今日限りだし。


 
 私は、不満をグーっと押し込めて、とりあえず自分の家に帰る。

 まだ、全然夕方だし。


 迎えはいらない。


 ・・・この格好、皆には不満かなぁ。


「ただいま」

「おかえり・・・って。何その格好・・・」

「パーティーということで、正装です」

「・・・襲いそうになるかも」


 ニカっと笑った巧くんの顔には、そんなのは絶対ないと思う。


 八重歯には、襲うという言葉は不似合いですよ。