―――――何時間か後。


「わぁ、出来るもんだね」

「そうだね」

 テーブルの上には、7人分のオムライスが美味しそうに湯気を出している。

 そして、中央にはサラダ。

「何で7人? お兄さんとアンタ入れて6人でしょ?」

「優香の分も入れたんだけど・・・」

「・・・アンタ優しいっ!!!」

 優香にガバーっと抱きつかれて、少し照れくさい。

 その時、巧くんとは、恭ちゃんとは・・・全然力が違うって思ってた。

 男の子と女の子って・・・やっぱ違うなぁ。


「嬉しいけど・・・食べてたら、帰るとき真っ暗だよねぇ・・・」

「あ、ちゃんと優香を家まで送りますっ」

「えぇっ。そんなの、アンタが帰るとき大変じゃん・・・」

「小夏くんについてきてもらうから平気」

「そう? じゃぁ、食べて行こうかなー。本当は、お兄さんたち5人と一緒に食べたいんだけどー・・・さすがに遅くなりすぎちゃうから、今食べちゃおうか」

「じゃ、私も食べよ」

 時計を見ると、6時。

 小夏くんは・・・部活って言ってたから・・・・・・あと少しで帰ってくるかな。

 食べ終わる頃には帰ってきてくれると・・・ベストなんだけど。


 とりあえず、温かいうちに食べたいので・・・優香と一緒にイスに座る。

 そして、手を合わせていただきます。

 

「! 美味しいっ!!」

「本当に美味しいっ」

「って・・・これじゃ自画自賛かな」

「でも、本当に美味しいしっ」


 オムライスって・・・地味に作ったの初めてだったんだけど・・・。


 初めてでこの出来なら・・・自慢できるかな。


 喜ぶ、お兄ちゃんたちの顔を思い浮かべて、私は思わず笑っていた。