そういえば・・・翔ちゃんがもう遅いとか言ってたけど・・・何時だろ。

 部屋にかかったカラフルな時計を目で確認。

 8時。

 
 そうえいば恭ちゃん・・・さっきご飯の時いなかったけど・・・。

 帰ってきたのかな。


 玄関で恭ちゃんの靴を確認するために玄関へ。

 男物ばっかりの靴。

 今じゃもうどれが誰のか分かる。


「恭ちゃん・・・帰ってきてない」

 モデルさんだし。

 忙しいのかな・・・。


 ガチャッ。


「っ・・・何、玄関でしゃがみこんでんの?」

 ドアが開いて、顔をのぞかせたのは恭ちゃんだ。

「恭ちゃんが帰ってくるの待ってた。おかえり」

 私は嬉しくなって立ち上がって、おかえりを言った。


「・・・あっそ。てかジャマなんだけど」

「あ・・・ごめんなさい」

「・・・うぜぇ」

 恭ちゃんは相変わらずこんな態度。

 私って多分、嫌われてるんだろうなぁ。

 ちょっと悲しいや。


 私はしゅんとなる。


「・・・悠斗いる?」

「お兄ちゃんなら・・・明日の準備がどうとかって部屋にこもってるけど・・・。ご飯、恭ちゃんの分テーブルにあるよ?」

「・・・・・・」

 恭ちゃんは無言で私の横を通り過ぎると、リビングに入っていった。


 なんだよう。

 いくら無愛想だからって・・・ちょっとくらい、しゃべっても愛想があっても・・・いいじゃんか。


 同じ無愛想でも小夏くんとは大違いだ。