八木さん家の5人兄弟。


「目、真っ赤」

「るしゃい・・・」

「そんなに泣けた?」

「うん・・・」

 差し出されたハンカチを受け取って、目の周りをポンポンとおさえる。

 あぁ・・・腫れるかなぁ。


「・・・なんで別れたんだと思う?」

「・・・相手の幸せを考えたから」

 いきなりの質問に戸惑ったが、あくまでサラっと自分の考えを言う。

「でも・・・別れるなんてもったいなくね? せっかく苦労してゲットして彼氏だってのに。オレだったら・・・絶対。その相手の幸せになってやるね。オレ自身が」


 この翔ちゃんの言葉が深く心に残った。


 自分が相手の幸せになってあげる。


 そう考えられた翔ちゃんはすごくいい男なんだろうね。


「翔ちゃんって・・・いい男の人だね」

「・・・いまさらオレの魅力に気づいたとか?」

「・・・翔ちゃんは出会った時から魅力的だよ」

 お目覚めキスでドッキリ。

 みたいなことが起こりかけた翔ちゃんとの初対面だったけど。


 カッコよくてモテそうって思ったし。

 それって翔ちゃんが魅力的だったからでしょ。


「・・・・・・何、この小悪魔」