クロス†ハーツ





「ばか!……ばかばかばか!!」

「……」


ステージ舞台裏。

短時間でいろいろなことがあったイベント終了後、俺は雨宮に真っ赤な顔でなじられていた。




……正直、そんな顔で「ばか」だけ言われても、まったくなじられた気分にはならない。




「雨宮さん…?お、落ち着いて…?ここだと人も見るし…」


一応舞台裏と言えど、スタッフなど人の目があるので、俺は控えめに雨宮をなだめている。
けど、こいつは、狙っているのか否か、いつもよりしつこい。


「なんであんなこと言うの!?なんであんなことやるの!?……もう!!早菜さん相手だったら、あんなこと絶対しなかったくせに!!」

「そりゃぁ、当たり前…」




早菜さんと雨宮を同じ扱いできるわけないだろ…。

こいつ、混乱してて思考回路おかしくなっちまったか?




「…風紀委員長」




そんなことを考えて、雨宮をなだめるのはもう諦めようと思った時、背後から俺を呼ぶ声がした。