目の前に空はなく、代わりに女の顔があった。


「うわっ!」

俺は急いで体を起こし、後退りした。

そんな俺を見て大笑いする彼女。


「何なんだよ、てめえ」

彼女を睨んだが、彼女は全く動じなかった。


「あたしー? あたしは星野優花(ほしのゆうか)、高1だよ。よろしくね!」

彼女のにこっと笑う顔に、少しドキッとした。

彼女の笑顔は天使のように眩しく、可愛く、見てるこっちまでが笑顔になりそうな表情だ。


「あんた、俺が怖くないのか?」

「え、逆に貴方の何処が怖いの?」

「え、だって……」

俺は彼女の予想外な言葉に動揺した。

すると彼女は俺の前まで来て、優しく微笑んだ。


「怖くないよ。人見知りなだけでしょ? あたしも昔、人見知りで怖い顔してた。けど、今は人見知り直って笑顔がたえない優花ちゃんです」

なんだ、彼女は俺と一緒だったから分かったのか。

ってことは、俺も彼女と同じように、笑顔がたえない良い男になれるだろうか。