「やっぱり来たわね」 「約束だからな」 目の前で交わされる会話。 話しぶりからして知り合いのように思える。 私は頭が混乱したまま、ただ二人の話を聞く。 「あの子だけはだめよ。絶対に連れて行かせない」 お母さんが真剣な面持ちになる。