こいつ、殺す。
と思っているとまた唇に柔らかい感触があった。
と、ともにシャッター音がした。
"撮られた"と思った直後、一気に大地から引き離された。
服の襟を掴まれたので後退し、上を見ると雪治がいた。
そして、さらに後ろには明らかに驚き隠せていない美言の姿があった。
雪治のその表情には怒りが・・・・・・・・・と思ったら正反対の喜びが見て取れた。
「大地!!」
「・・・・・・」
「お前、なんでここで―――」
「黙れ」
雪治の問い掛けを遮るように私に向かってさっき撮ったのであろう写真を出す。
チッ、やっぱ撮られてたか。
そして私に一言。
あ、雪治がちょっと泣きそう。

