雪治の声を遮ったのは李音-リオン-のみんなだ。


李音と言うのは天王寺家が警察と手を結んでできた自警団みたいなものだ。


人数は私と雪治をいれて12人ほど。一番上は19歳の現役医大生、下は14歳の中学生と主に10代の男子が集まっている。


することは、警察では手がだせない暴走族同士の喧嘩の仲裁やその喧嘩で出てきた怪我人の手当て・重傷の場合の病院の手配などをする。


ついでで地域の人達の手助けとかもやったりもするのだが………もっぱら、ペット探しや店の手伝い・夫婦喧嘩の仲裁などだ。



私はその李音のチームリーダー。


まあ、自警団と言ってもそんなに堅苦しいものではない。地域のボランティア集団だとでも思ってくれればいい。


だからといっても、ケンカの仲裁の仕方や手当ての仕方などは私と雪治、それから現役医大生の悠真とで徹底的に教育しているのでプロには劣るがそこそこの腕はある。


ただ、ほんの少し個性が強すぎるのがたまに傷だが。