「後、帰る理由は今日の授業はもう無いからだよ。先生達は南口受付に全員駆り出されるだろうから授業どころじゃないし」
美言はそういうと私の事を恨めしげに見た。
む。
なんだ、私のせいとでもいいたいのか。
いや、私のせいだな。
顎に手を置きながらフムフムと考えていると頭上からため息がする。
「じゃあ、俺帰るから」
そういって扉に向かう彼をしげしげと見つめる。
いつの間にか、窓際の席で突っ伏している黒髪君とその頭をつつく雪治。そして、教卓の横にいる私と扉に向かう美言。
教室にはこの4人だけになっていた。
そして私は無意識に口を開いた。
「おまえー」
私の声が出た瞬間、美言がドアノブに伸ばしていた手がとまった。
「面白いな」
目を細めて笑う私。
目を見開いて振り向く美言。

