「今なら分かるよ」


私の口からぽつりと言葉がでた。


「………何が?」


不思議そうに私の顔を見る雪治。


私はそんな雪治に対しにっと笑いながら「教えてやらん」と言ってからまた歩きだした。



「な、何だよ!?」


守りたいと思う人ができた。
いや・・・・・。


「おい! おしえ―――」


「「「さくらさーーん!!」」」

何か言おうとした雪治を遮り、あいつらの声がした。


「おめでとさん」


「お祝いにきたっすよ!」



「お前ら来たのか」


雪治が嬉しそうに言う。


そう、人じゃない。
人達ができたんだ。