「ご、ごめっ……くっ……つい」
「嫌、別にいいよ。」
「おう!! 気にするな!! で、桜。俺、パン選んでいい!?」
「分かった、分かった。行ってこい」
「やった!!」と声を出してパンを選びにいった雪治。
さて、私はこちらにいるお嬢さんとお話しでもするか。
先程から私の顔をジッと見ている彼女に顔を向ける。
「なに?」
出来るだけキツイ言い方ににならないように話しかける。
「あ、ごめんね? こほん。ようこそ!!! Honey bakery=ハニーベーカリー=へ!!」
「・・・・・・・・」
「いやぁー、ここら辺で見ない顔だからなんか不思議でさ。これでもあたし、この町だと顔が結構広いんだ。でも、こんな黒髪美少女がいるなん知らなかったし、聞いたことなかったからね。引っ越して来たの?学校は?どこに住んでるの?ていうか名前は!?」
「うん、ちゃんと答えるから落ち着こうか」
だんだん興奮しつつある彼女をなだめる。

