まったく、世話ばっかりかけて。
「いい?可愛い女の子がいたら褒める、これ世界のじょーしき。おわかり?」
「わかりません!」
「まぁ、お姉ちゃん雪治の事そんな子に育てた覚えはありません!」
「育てられた覚えもない!」
「なんだと?お前!拾ってやった恩をあだで返すきか!?」
「その話はしない約束だろ!?なんで持ち出すんだよ!!」
「お前が私の言うこと聞かないからだろ」
冷たくそう返すと雪治は顔を真っ赤にして口をパクパクさせた。
「お、おおお前!俺の事なんだと思ってんだよ!」
「え?ぺット」
「まさかの人外かよ!!」
ぎゃあぎゃあと騒ぎたてる雪治のすべてに冷たく返していると、どこからともなく「ぷっ」っと吹き出すおとがした。

