着信履歴にでていたのがよく知った名前だということに気づきすぐかけなおそうとしたところ、タイミングよく再び携帯がなったのですぐに通話ボタンを押した。
『もしもし桜ちゃん?菫だけど今大丈夫かしら』
「うん、大丈夫だよ。着信気づかなくてごめんね?わざわざ連絡ありがとう」
電話の相手は幸瑞菫-ユキミズ スミレ-。
職業は女優さんで私の知り合いの恋人だ。
その知り合いが本業の片手間でホテルを経営しているので、そのホテルの部屋の予約を代わりにとってもらっているのだ。
そのせいもあってか、たまにオフの日がある時は一緒に遊ぶ位には仲良くさせてもらっている。
『ふふ、なら良かった。お部屋のことについてなんだけどいつも使っている部屋を用意しといたわ、もういつでも使ってかまわないわよ?』
「あ、本当??ありがとうございます」
「やぁね、そんな他人行儀なこと言わないでちょうだい?わたしと桜ちゃんのなかじゃないの」
電話越しに嬉しいそうな、それでいて困ったような声色で言われ思わず困ってしまった。
返答に困っていると菫とは違う低い声が電話越しに聞こえてきた。
『おい、誰と話してんだよ。男かぁ?』
『春ちゃんには関係ありません』

