「す、すいませんでした!!!」
「次やったらどたまぶち抜く」
「う、うん。わかった」
「あぁ?」
「はい!!わかりました!」
私は雪治の頭から手を離し、一月へ雪治が夏休みの間も仕事に出れないこと連絡するためにまわれみぎをする。
「もうめんどくさいなぁ。まず最初に兄貴のところに連絡いれたあとにスケジュール調整して、あとそれから……」
ぶつぶつとこれからの対応を並べながら玄関を後にする。
「雪治ってさ。意外と頭わるいのな。あいつってさ、音楽の授業はすっげぇ良いらしいけど他の教科はからっきしだったんだろ?」
「うぅ、桜自身はすごい頭いいんだぜ?ただ人に教えるのが少し苦手なだけでさ。音楽意外はさ、なんつーか、抽象的っていうか擬音がおおいというか」
「つまり、教えるのが下手くそなんだろう?」
「うっ!!!」
壱哉にぐさりと止めを刺された雪治はガックリと頭を下げる。
「お前って要領はいいんだからきっちり授業出ればいいのによ。よく授業サボってなにやってんだかしんねぇけど、あの女に怒られんのが嫌ならまともに受けるんだな」
「うぅーー」
正当な答えしか言われてないので言い返すこともできずさらにうなだれた雪治を横目に壱哉がポツリと言葉を漏らす。
「まあ、俺もひとのことは言えねぇけ「くっそぉぉ!!輪廻さん家で勉強とか、スッゴいやだぁぁ!!!」
「は…………?」

