約束と言うものは案外、自分の知らないところで勝手に決められているものだ。


「・・・・・え?」


私は思わず動かしていた箸を持つ手を止める。



「7月29日に海に行く。準備をしておけ」


「この間の集まりで決めたでしょ?俺ちょー楽しみ」


チャーハンを黙々と食べながらそう言う大地とそれはもうニコニコしながら唐揚げを食べるハジメをポカンとしながら見つめる。






なんでご飯を食べなながらそんなにきちんと話せるんだ。


「.......ごめん。全く理解が出来てない」


どうして飯を口にいれながら喋れるのかが。


「本能で察しろ」

「無理だ」




額を手で押さえながら、首を左右にふる。だめだ。意味がわらからない。



「なんでご飯食べなながら喋れるんだ?」


「おっと大ちゃん俺らのしらないところで話題のすれ違いが起きているみたい」


「………………」


お行儀悪いはずなのに食べ方がきれいだから注意ができない……………!


「どうしよう、まさかの桜ちゃんの興味をこちらに向かせることから始めなきゃいけない」


「俺に任せろ。」


「あら、大ちゃんたら。おっとこまえ~」


「きもい。うざい」