天才姫と最強総長のワケアリな関係!?






「!」




意識がハッキリとなり、すぐに上体を起こした。



……夢?



回りを見渡せば雑魚寝している皆の姿があった。



何故?



「………あぁ、すき焼きパティー」


あの後、そのまま寝たのか。うわ、鍋がそのままだし。


仕方ないので鍋や皿をキッチンに運び水に浸す。



久しぶりにみた。いや、忘れてたな。


少なくとも、父に言われた事は忘れてた。すなわち、母様の最期。

「…母様とか。どんだけマザコン」


ふっと笑いながら洗い物を始めた。



ここに来て、やけに思い出す事が増えた。

いや、増えたというより今日みたいな夢を見るようになった。

今までにない情報が一気に流れ込ん出くるせいで頭がパンクしそうだ。

中でも"海斗"という父と一緒にいた男…………。



食器をカゴに入れ、キュッと蛇口を閉める。



まあ、悩んでも仕方ない。いずれ思い出すんだろうからその時を待とう。




「それにしても……ジメジメする。しかも、何かベトベトもする」


換気をしようとして窓に近づき、舌打ちをする。




「来たな。梅雨前線」





空は灰色。



6月中旬。ほんの少し遅めの梅雨の季節が到来です。