「ただいまぁ」
ガチャっと扉を開け誰もいない部屋にただいまの挨拶をする。
予想した通り寮に着いたのは空が朱色に変わってからだった。
タマキは完璧に熟睡しており起きる気配なし。仕方ないなぁとぼやきながらも起こさないように最低限の注意を払いながらパンプスを脱ぐ。
この部屋は一人用にしてはそれなりに広い造りになっている。
部屋数は3部屋。
一つ目は洗面所と風呂場。
これはちゃんと分かれていて、それなりの広さがあったことに驚いた。
二つ目はトイレ。
洋式の暖かい便座になるやつ。あれ、なんて言うだっけ?まぁ、いいや。あ、後、ちっさい手洗い場がある。
最後はリビング・ダイニング・キッチン・寝室が一体化した部屋。
25畳で、長方形型。キッチンがカウンター式で扉からはいって右側奥の端っこにあり部屋全体が見える状態になっている。寝室はキッチンの上にある。
扉がつながった壁にそって、はしごみたいな階段がついておりそこをのぼると部屋全体の半分の面積の空間がありそこが寝室になっていた。
最初に思った事。
贅沢な部屋だなぁ。